#ナゴルノ=カラバフ共和国へ
自身初となる “未承認国家” へ行ってきました。
未承認国家って何!?
主権国家としての宣言をしているが、国際的な国家承認を得ていない国のこと。この言葉を聞いてもピンときませんが、日本に馴染みのあるところだと “台湾” や “東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)” がこれにあたるようです。
今回行った「ナゴルノ=カラバフ共和国」は国際的にはアゼルバイジャンの敷地内にあることになっています。地図で見たらこんな感じ。アゼルバイジャン側の国境線内です。
しかし、実際はアルメニア人が支配しており、アルメニアからしか入国できません。民族対立から発生した地域紛争の末にできた自称国家。
この地方に来るまでこの国の存在自体知りませんでした。たくさんあるiPhoneの国旗の絵文字の中にも存在しません。未承認国家というネーミングに興味を持ち、アルメニアからしか行けないレア感に惹かれ行ってきました。
今回、ナゴルノ=カラバフのシンボル的存在の「我らが山」と「アンブレラフォールズ」という滝へ行きました。
はじめに「我らが山」について。中心地から少し歩けば出会える謎のモニュメント…
モアイかな?実家にこんな感じの置物があったような気がします。名前が山ってついているのでどんな山かと思えば、丘とも言い難いちょっとした斜面。そこにこいつは貫禄を放って鎮座していました。しばらく見ていたらかわいく思えてきます…。
つい買ってしまった…
ハンドメイドでおっちゃんが作っているもの。なんかお土産買うキャラみたいになってる(´-`).。oO笑
まぁここはこれだけです。特に周りに何かあるわけでもなく、ただこいつがいるだけ。シンボル的要素はあまり感じませんでしたが、ちょっとだけかわいいなと思いました…うん、ちょっとだけ( ˙-˙ )
次に「アンブレラフォールズ」です。ジブリの世界のような滝。そんないい感じの滝があるらしい。
場所は首都のステパナケルトからバスで20分ほどで着く街シュウシ。ここには紛争の爪痕が残る建物が今もなお存在しており、至る所でその悲惨な面影を感じる…争いにいいことなんかないですね。
滝までは行きも帰りもイバラ道。急な坂道やトゲトゲの草と小1時間戦いながらトレッキングです…完全になめてました。でも、上を向いたら見えるキレイな景色が元気をくれるので頑張れます。
目的地「アンブレラフォールズ」に到着。岩場が傘のようになっていることからこの名前なんですね。確かにジブリっぽい。
水が冷たくて、癒される空間がいい感じでした。水浴びする若者やワンちゃんもいて賑やか。ここでアルメニア人?と仲良くなりました。この人が帰り道で職場の集まりだというパーティーをしてて、おいしいご飯とお酒をご馳走してくれました。人の優しさに触れ、いい1日になりました。
ナゴルノ=カラバフは出会う人みんな優しくしてくれるし、ハローハローと笑顔で挨拶してくれる明るい国。もっと混沌とした街かと思ってましたが、病院や学校なども立派で、街もキレイに整備されている。でも、1つの国としてしっかり機能しているかどうかと聞かれると、少し疑問が残るところがあるというのが率直な感想です。
初めて未承認国家というものに行ってみて、知らなかった現実をまた1つ知ることができました。複雑な民族関係や紛争の爪痕など、決して他人事と思ってはいけないなと思いました。この地域が平和で他地域との関係が良好になることを願っています。